『らぁ麺はやし田』の“特製のどぐろそば”
東京都は新宿、マルイ本店の裏路地に位置するラーメン店。
歴史は浅くも新宿で行列を作る店として名高く、池袋、横浜にも分店を構える。
鴨と大山鶏を用いた醤油系を売りとするが、限定でのどぐろそばも提供している。
系列店には煮干中華の『鈴蘭』や、金目鯛の『鳳仙花』があり、東京に新たな風を吹かせている。
店内はカウンターのみ16席、列に並んでいる間に食券購入のタイミングや注文を尋ねてくれ、エプロンの使用等も聞いてくれる。
卓上には一切の調味料が無く、味に自信がある表れか。
特製のどぐろそば
麺 ★★★★★
ス ★★★★★
肉 ★★★★★
玉 ★★★★★
他 ★★★★
95点
開店20分前にも関わらず行列は出来ており、おそらく25人目ほどだろうか。
25分ほど待ってようやく入店、食券は渡し済なため、着席すると1分ほどで提供される。
未だにのどぐろがどんなものかハッキリと把握出来てはいないが、深めの器に注がれた茶褐色のスープは表面がキラキラと光り、きっとのどぐろから出た脂であって、旨味が強いのだろうと推測させる。
麺は中細角型のストレート、やや低加水かプッツリぷりぷり、全粒粉入りで麦の香りがささやかに。
スープは所謂のどぐろなのだろうか、魚介の苦味ある淡麗な味わいにぐわっと広がる行列な旨味、醤油の塩気を抑えているおかげか、ダシの風味をふんだんに堪能出来る。
具はチャーシュー5枚、味玉、メンマ、細葱、エシャロット、黒なると。
チャーシューはレアで桜色、豚肩ロース肉を低温調理したとの事だが、そのしっとりとした口当たりとムチムチの肉感、じんわりと広がる塩気と甘さは申し分ない。
玉子は丸ごと1個が入り、「マキシマムこいたまご」という品種を用い、白身も黄身も固めだが、黄身の半熟具合と燃える様な色合い、そしてタレと合わさって甘辛く超濃厚な味わいを成している。
メンマは穂先メンマを使用し、角柱型のが数本、表面柔らかめながら芯は強く、グニグニゴリゴリといった乱暴な歯応えが、チャーシューや麺とのコントラストとなって良い。
黒なるとや小葱は味が特別どうこうではないが、その彩りから器が華やかになり、食べ進めていく内に純白のキャンバスに戻る儚さすらある。
結局、のどぐろが何かはまだ分からないが、限定メニューに手を出して正解だったと思うし、イチオシの“醤油らぁ麺”を次こそは食べてみたいと思わせる、素晴らしいクオリティだった。