ぐるなBB

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全国大学ラグビー選手権2020-2021 準決勝 20210102 早稲田vs帝京

新年恒例、1/2に行われる全国大学ラグビー選手権の準決勝。
第1試合は前年度覇者の早稲田と3年ぶりの王者奪還を狙う帝京の対戦。
対抗戦リーグでは早稲田が帝京を下している。


早稲田は昨年の主力が抜けるも、経験豊富な選手と新戦力が融合し、イキイキとプレーしている。
特にハーフバックスの速い球捌きと判断能力、FW陣の巧みな接点攻防とラインアウトモール、そして走力あるスリーバックスの決定力が魅力。
スピードある攻撃でペナルティを誘い、ラインアウトモールを得点を奪う展開になれば早稲田ペースか。


帝京は外国人を複数含め、連覇を成し遂げた時期同様にフィジカルが強みである。
FWは平均体重が105kgを超え、強靭なスクラムとブレイクダウンでペースを奪い、BKは外国人が攻撃の核となりながら縦に突破を図っていく。
キーマンが仕事をしながらボールキープが出来れば、帝京に勝機がみえてくるだろう。


前半は帝京が再三のスクラムチャージやラインブレイクでチャンスを掴むも、早稲田がトライを阻む。
特にラインアウトから外国人WTBがシザースで切り込み、パワフルな突進でラインブレイク、さらに12番の外国人も堅実かつ正確なボールキャリーで突破するが、早稲田がブレイクダウンで素早く動き出し、ノット・リリース・ザ・ボールやオフ・ザ・ゲートの反則を引き出していく。
早稲田はゴール前では執拗にラインアウトモールに拘り、固いモールを組んではトライを2つ、モールが崩れてもステップワークが鋭い15番の個人技で計3つのトライを重ねた。


対する帝京は外国人が縦突破をするが、その外国人が反則やミスを重ねてトライに結びつかない。
しかし強靭なフィジカルで接点では押し負けず、スクラムでは早稲田の反則を誘い、最後はペナルティトライも獲得した。
早稲田のFWは出足も速くDFも堅いが、BKはやや穴も生まれるため、そこを執拗に突いて最後まで決め切りたいところ。


後半は早稲田がループプレイで横に動きながら数的優位を作り、さらにアングルを変えたステップとランで帝京DFを撹乱、スリーバックスで2本のトライを奪う。
対する帝京がやはり勢いのある縦突破から薄めのBKラインを攻めて追い上げる。
両チーム共にキーマンが交代し、控え選手の登場によりゲーム展開はガラリと変わるが、それでも帝京のスクラム優位は変わらず、スクラムで反則を誘いながら優位な外展開、BKが追い上げのトライを上げた。


それでもあと一歩及ばず、33vs27で早稲田が連覇への道を掴んだ。
早稲田の勝因としては、10番が広い視野でゲームメイクできたこと、ラインアウトモールが成功していたこと、フィニッシャーがしっかり仕事をしたことだろう。
帝京はスクラムで優位に立てたが、早稲田の寄りが速いことでブレイクダウンでの反則が増えたこと、早稲田のラインアウトモールやFW・BKの多重攻撃に耐えられなかったこと、そしてスクラム固執して時間が過ぎてしまったことが敗因だったか。


決勝の相手は明治か天理か。
準決勝はそれがすぐ決まるから良い。