ぐるなBB

宮城県在住であるBBの主観が渦巻く日常観察バラエティ

ラグビーワールドカップ2019『20190930 スコットランド対サモア』

プールAにてスコットランドサモアが対戦、前回大会も日本を含めて同組であったが、前回は僅か数点差でスコットランドが逃げ切り、非常にスリリングな展開だった。

今大会はアイルランドに敗れて未だ勝点0、なかなかエンジンがかからないスコットランド、片やロシアに大勝しボーナスポイントも得たエンジン全開のサモア

サモアの高い身体能力とパワフルなランナーによる攻撃と、FW・BKが連動したスコットランドの決定力とがぶつかる、見応えのある試合を想像していた。

 

試合は、序盤から終始スコットランドペースだった。

スコットランドの布陣はアイルランド戦と大きく変わらず、スリーバックスにはシーモアに変えて14番・グラハムが入り、11番・マイトランド、15番・ホッグらと共にフィールド中を駆け回った。

FWも2番・マキナリーキャプテン、4番・グレイ、8番・トムソンらがボールを運び、それらを束ねた9番・レイドロー、10番・ラッセルは巧みだった。

 

10番・ラッセルからのロングキックパスを受けた11番・マイトランドが先制トライ、次いでラッセルのパスダミーから突っ込んでオフロードパス、受けた7番・リッチーが9番・レイドローへ華麗に回し、最後は3人に囲まれながらもランコースを見つけ、小柄なレイドローが体を当ててグラウンディングした。

スコットランドの猛攻に、サモアはタックルミスやハンドリングエラー、10を超えるペナルティが響き、ゴールでの得点やキックでの前進を図られ、なかなか主導権を握らせてもらえなかった。

ラインアウトモールでジリジリと前進し、ほぼトライというところでサモアの11番・フェドーが不要なオフサイド・コラプシングを図り、ペナルティトライ、イエローカードとなってしまった。

 

後半にもホッグのキックなどで効果的に加点し、終盤には狭いサイドでのパス回しから11番・マイトランドが左サイドを駆け上がり、トライゾーンへ飛び込む。

そこにサモアの11番・フェドーが逆サイドから猛烈なスピードで追い付き、早めにスライディングしたマイトランドに反応出来ず、体ごと突っ込んで衝突してしまい、不運にも2回目のペナルティトライ、2枚目のイエローカードの対象となり、フェドーはレッドカードにより退場となった。

このトライでスコットランドは4トライとなり、無事にボーナスポイントも獲得して34対0で今大会初勝利、サモアにとっては初戦の勢いを活かせず、後味の悪い敗戦となった。

 

スコットランドは自軍の長所を生かし、効果的に加点したかに見えたが、サモアのパワフルランナーを止めきれないていない脆さや、期待のスリーバックスが個人でラインブレイクするシーンは未だ見られず、まだまだ調整が必要そうである。

サモアは2試合でイエローカード4枚という手荒な印象がどうしても拭えず、今後のゲームで修正を図りたいところである。

予選も折り返し、一転して“死のプール”と化したプールAはどこが抜け出すのだろうか。