『中華そば 煖々(だんだん)』の“味玉塩そば”
仙台市営地下鉄東西線荒井駅より北西に300mほど、六丁目交差点を塩釜方面に向かい、六丁目のヨークタウンを右折し、直進すると右手にふらっと見えてくる。
駐車場は店前2台、店裏2台、やや離れたところに3台、日曜・祝日のみ解放する場所もあるため、下調べが必要である。
店内に入ってすぐ左手に食券器、ラーメンは醤油に塩、そしてまぜそばと坦々、ごはんものも2~3種類。
席はカウンターのみ7席、卓上調味料は酢、ラー油、故障、唐辛子と少なめ。
手狭なため混雑必須も、注文から提供まではかなり早い。
味玉塩そば
麺 ★★★★★
ス ★★★★★
肉 ★★★★
玉 ★★★★
他 ★★★★★
95点
塩ベースのラーメンに味玉トッピングを注文。
透き通った淡いスープにのせられたふんだんの具材、心も躍る。
麺は中細角型ストレート、低加水系でプッツリシコシコ、固めで歯切れが良く、口の中にもスルスルと啜りやすい。
スープはハマグリを中心とした貝ダシが特徴的で、磯の香りと貝の風味、塩の旨味が渾然一体となり、さらに時折柑橘系の爽やかさも鼻をかすめ、淡麗ながら複雑、海っぷちで潮風に抱かれている様な強烈なインスピレーションを感じる。
具はチャーシューが2種、メンマ、葱も2種、そしてトッピングの味玉。
チャーシューは鶏ハムと豚ロースの2種類で、鶏ハムはしっとりなめらかな舌触りに、むっちりとした弾力のある歯触り、鶏の風味もクセなくささやかに。
豚ロースは厨房で塊のまま何本も常時煮込まれているが、肉質が締まりながらも柔らかく、ほろっと崩れてはムチっと、醤油ベースの下味がじんわりと広がる。
メンマは穂先を使用して大ぶりながら柔らかく、形も歪でシャキシャキ、クニクニといった様々な食感が楽しめ、胡麻などの優しい風味も感じる。
葱は白髪葱と細葱の2種がのり、白髪葱の細くしんなりとした質感が麺と絡んで爽やかに、細葱は彩も良くスープに混じってアクセントを。
味玉は丸々1個入り、破れば途端に溢れ出る黄身のトロけ具合、白身は固くぷりぷりとしているが、黄身の半熟よりも四半熟に近い火の通し、漬け込んだ醤油の風味を凌駕する黄身のまろやかな味わい、塩スープに慣れた舌にはとても良い箸休め。
貝の味わいがそこまで得意ではないので、終盤は少し飽きも来たが、それでもこのクオリティと丁寧な仕事ぶりには舌を巻く。
他のメニューも実に楽しみ。