『船橋屋（和菓子・東京都江東区亀戸天神他）』の“元祖くず餅”

東京都は亀戸天神のすぐ傍に本店を構える創業200年を超える老舗和菓子屋。
『くず餅』を主に売り、その人気ぶりは明治初頭の東京和菓子界隈でトップの座に就くほどであり、現在もくず餅の他、みつ豆や寒天、最中、そして和フィナンシェ等も取り揃える。
素材や製法にこだわり続ける姿勢が成す作品が魅力。

元祖くず餅

甘味 ★★★★
塩味 ★
酸味 ★
苦味 ★★★
食感 ★★★★
85点

船橋屋の看板商品である“くず餅”。

小麦粉を元に、総製造工程450日、賞味期限わずか2日、食べ時が限られている和菓子。

一口大ほどの四角形（菱形や台形など様々）に切り込みを入れられ、備え付きのきな粉と黒蜜を使用して頂く。
ぷるぷると揺らぐ柔らかさを保ち、表面は吸い付く様なもちもち感、噛めば力強い弾力で、口の中で踊る様。

そのままではデンプンが放つ糊の様な匂いが強いため、食す1〜2時間前ほどより冷蔵庫で冷やしておくと、匂いが和らいで爽やかな口当たりとなる。

くず餅にかけるは、僅かな酸味を放ちながらコク深く鋭い甘さを誇る黒蜜と、ほんのり香ばしさや苦味も持ち合わせた優しい甘さのきな粉。
上々たる和の風味を存分に味わえる、日本のくず餅代表とも言われている一品。