ぐるなBB

宮城県在住であるBBの主観が渦巻く日常観察バラエティ

ラグビー大学選手権2018準決勝・早稲田対明治

早稲田27-31明治

 

勝因のひとつはディフェンスだろう。

反則を犯さず、相手の連続攻撃をほとんどゲインライン上で止める。

1人目のノミネートと前進しながらのタックルで早稲田のボールキャリアーの足を止める。

2人目以降は徹底的にブレイクダウンに正中して絡み、ボールが見えていればターンオーバー、特に3番の選手の反応と動きは見事。

 

勝因のふたつ目はアタックオプション。

明治のスリーバックスは非常にスピーディーで強力、相手を躱す能力に長けた選手が揃っており、BKを上手く利用してビッグゲインを図る。

FWもブレイクダウンサイドにて明治らしく愚直に突っ込み、両ロックはアングルをつけて嫌らしく相手を絡める。

その14人を巧みに利用するのが主将のSH、ポイントへの寄りやスペースを利用したり作り出したりしながら効果的にアタックを進め、ディフェンスの危機察知や接点での働きも小柄ながら見事。

 

早稲田もフロントローはハンドリングに長け、ロックは低く刺さり、バックローもスピードを持って良いアタックを仕掛け、10番のゲームメイクもBKの13番を中心にスペースの作り方は良かったのだが。

明治とは対照的にフィジカル・スピード共にやや遅れをとり、ブレイクダウンで優勢になれず、日本代表候補のSHもスピーディーな球捌きを遮られ、スローダウンした展開では明治の堅いディフェンスラインを突破する事は至難であった。

これまで早明戦早慶戦で大活躍だった12番も、浅い位置からの攻撃参加では持ち味を発揮出来ず、修正をみせるも効果的な起用には至らなかった。

 

ともあれ、最も不本意であったのは再三みられたハンドリングエラーであり、好機でボールを失った展開は何ともフラストレーションが溜まる展開だった。

明治にも同様ほどのエラーはあったが、最後の最後もノックオンノーサイドの笛が鳴り、エラーのタイミングが早稲田には痛手だった事だろう。

 

決勝に駒を進めた明治。

ハンドリングエラーが減れば、堅いディフェンスにスピーディーなアタックで、完成度の高いクリーンなラグビーを見せてくれるだろう。